税理士開業から半年間のリアルを示すインフォグラフィック。売上・営業・資金・経費・失敗の5つの視点を表す。

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税理士開業のリアル【開業半年の実録】売上・営業・失敗談まとめ

本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれます。掲載内容は開業税理士である筆者の実体験に基づく感想で、提携の有無で評価を変えていません。料金・制度は2026年7月時点の情報で、最新・正確な内容は各公式サイトや国税庁等の一次資料でご確認ください。

「税理士として開業したら、実際のところどうなるのか」。手順を解説した記事はたくさんあります。しかし、開業した本人が半年間に何が起きたかを数字つきで書いた記事は、あまり見かけません。

筆者は10年の受験生活を経て税理士になり、2026年2月に登録・開業しました。この記事では、開業税理士である筆者が実際にたどった半年間——売上の動き方、最初の仕事の取り方、資金の回し方、そして失敗——を時系列でまとめます。きれいな成功譚ではありません。むしろ「思っていたのと違った」ことのほうが多い半年でした。

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税理士YC

中卒・元パチプロ。10年間の受験生活を経て税理士になった、開業したての税理士です(2026年2月開業)。「普通のルート」を通ってこなかったからこそ分かる、開業のリアルや失敗を発信しています。

受験生時代のブログはこちら

開業して半年、実際に何が起きた?

結論から言うと、開業初年度の売上は右肩上がりにはなりませんでした。筆者の場合は開業直後がピークで、そのあと谷が来て、半年目に持ち直すという形です。売上ゼロの期間はありませんでしたが、それは実力ではなく開業した時期の影響が大きかったと考えています。

まず、半年間の流れを一枚にまとめます。

※表は横にスクロールできます

時期 主な出来事 売上の傾向
2026年2月 税理士登録・開業/創業融資の相談を開始/親族からの一時的な借入でつなぐ/最初の仕事(知人の確定申告) 開業初月から売上あり
3月 税理士証票の授与式/日本政策金融公庫の創業融資が実行/確定申告の繁忙期 半年で最も高い月
4月 申告期が明ける/顧問契約の売上が立ち始める 前月から大きく減少
5月 問い合わせはあるが、成約に至らない状態が続く 半年で最も低い月
6月 スポット業務が入り、やや持ち直す 回復の兆し
7月 顧問契約が増え、記帳代行も加わる/追加の融資を実行 3月に次ぐ水準まで回復

開業半年の売上をひとことで言うと

  • 開業初月から売上はあった(売上ゼロの期間はなし)
  • 最も高かったのは3月、最も低かったのは5月
  • 前半はスポット業務中心、後半は顧問契約中心へ入れ替わった

開業初年度の売上は、右肩上がりの直線ではなく波を描きます。そして、その波の底は想像よりも深いところに来ます。半年を通して見ると、月ごとの上下は事務所の実力よりも「季節」と「契約のタイミング」で決まっていた、というのが正直な感想です。

資金計画は、平均の月ではなく「一番低かった月」を基準に組んでください

より詳しい開業の手順そのものは、こちらの記事で6ステップに整理しています。

関連記事:【完全ロードマップ】税理士開業の始め方|合格から開業初年度までの全手順

税理士YC
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半年たって振り返ると、「増えた・減った」よりも「読めなかった」というのがいちばん近い感覚です。

税理士登録日と証票の授与式は同じ日?

結論として、登録日と税理士証票の授与式は別の日です。筆者の場合、税理士登録は2026年2月、証票の授与式は3月でした。そして、業務を始められるのは授与式の日ではなく登録された日からです。

税理士登録とは、日本税理士会連合会に備えられた税理士名簿に登録を受ける手続きのことで、この登録を受けて初めて税理士を名乗り、税理士業務を行うことができます。

ここを誤解すると、開業日の設定を1ヶ月まるごと間違えます。筆者は登録された2月を開業日として届出を行い、授与式を待たずに業務を開始しました。結果として、2月から売上が立っています。もし「証票を受け取ってから」と考えて3月開業にしていたら、確定申告期のほとんどを逃していたことになります。

登録まわりで先に知っておきたいこと

  • 登録日と証票の授与式は別の日になる
  • 開業日は「証票を受け取った日」ではなく「登録された日」を基準に決められる
  • 登録関係の費用は、売上が立つ前にまとまって出ていく

開業日は、登録された日を基準に決められます。開業予定日から逆算して申請時期を決めるときは、この点を前提に置いてください。

授与式を待って開業を1ヶ月遅らせると、確定申告期を丸ごと逃す可能性があります

登録の手続きと費用は、それぞれ別記事にまとめています。

関連記事:税理士登録の流れを解説|必要書類・面接・登録までの期間

関連記事:税理士登録にかかる費用まとめ|登録免許税・入会金・年会費

税理士YC
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「いつから働けるのか」は、登録を待っている期間に一番気になることでした。答えは登録日からです。

開業直後の売上はどう動いた?

結論として、2〜3月がピーク、4〜6月が谷、7月に回復という動きでした。開業から半年間の税務業務による売上は、合計で約169万円です(アフィリエイト収入・雑収入を除いた金額)。

2月の開業は、確定申告期のただ中に事務所を開けたことを意味します。最初の売上は知人の確定申告で、そこから申告期のスポット業務が続きました。3月が半年で最も高い月になったのは、この季節要因がそのまま乗ったからです。

問題はそのあとでした。申告期が明けると新規の相談が目に見えて減り、5月が半年で最も低い月になります。この時期に売上の柱が入れ替わり、スポット業務から顧問契約の月額へと移っていきました。7月には顧問契約が増え、記帳代行も加わって、3月に次ぐ水準まで戻っています。

半年間の売上(税務業務)

  • 合計:約169万円(アフィリエイト収入・雑収入を除く)
  • 最も高かった月:3月/最も低かった月:5月
  • 売上の中心:前半=スポット業務、後半=顧問契約

なお、月別の売上実額と顧問料の単価は、本記事では公開していません。この2つは別途まとめる予定です。

開業直後に売上が立ったのは、実力ではなく「開業した時期」の効果が大きかったというのが、半年を経ての結論です。裏を返せば、申告期を外して開業する場合は、最初の数ヶ月の売上を計算に入れないほうが安全です。

2〜3月に開業できないなら、最初の数ヶ月は売上が立たない前提で資金を用意してください

料金表そのものをどう作ったかは、こちらにまとめています。

関連記事:顧問料はいくらにする?開業税理士が料金表を作った手順と判断基準

税理士YC
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5月は正直こたえました。数字が落ちる月があると分かっていれば、もう少し落ち着いていられたと思います。

最初の仕事はどこから来た?

結論として、最初の仕事は知人からの確定申告の依頼でした。飛び込み営業でも広告でもありません。そして、そのスポット業務が後の顧問契約につながっています。

開業後の問い合わせは月1〜2件程度で推移しました。数だけ見れば少なくはありませんが、「思っていたより高い」「税務調査のときだけ頼みたい」といった理由で成約に至らないほうが多い、というのが実態です。2026年7月時点で、顧問契約3件と年1回の申告契約1件という状態になっています。

一方で、県外からの依頼も獲得できました。これは特別な営業をしたからではなく、オンラインで対応できることを明示していたからです。逆に、税理士紹介会社・マッチングサイト・交流会の本会員入会は、いずれも見送りました。

半年間の営業でわかったこと

  • 最初の1件は、知人からのスポット業務だった
  • 問い合わせは月1〜2件。成約に至らないほうが多い
  • オンライン対応を明示すると、県外からの依頼が来る
  • 紹介会社・マッチングサイト・交流会本会員は見送った

スポット業務は、顧問契約の入口になります。単発の申告だけで終わる依頼もありますが、そこから継続の話になるケースが確かにありました。

最初から顧問契約だけを狙うと、開業直後の売上はゼロになります

営業の具体的な進め方と、発信からの集客については別記事で詳しく書いています。

関連記事:顧問先ゼロから始める税理士の営業方法

関連記事:税理士のブログ・SNS集客は有効か?Twitter運用の実体験

税理士YC
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「誰かが見つけてくれる」ことはありません。ただ、見つけやすい場所に置いておくことはできます。

開業資金と融資はどう回した?

結論として、創業融資は開業日には間に合いませんでした。2月に相談を始め、実行されたのは3月です。その間は親族からの一時的な借入でつなぎ、融資実行後に返済しました。そして7月には、追加の融資を実行しています。

ここが、開業前に一番知っておきたかったことです。融資は申し込んでからすぐ着金するものではありません。一方で、登録関係の費用も設備投資も税理士会の会費も、融資の実行を待ってはくれません。開業初期の支出は、融資が実行される前に発生します

さらに誤算だったのが、入金のタイミングでした。売上が立っていても、報酬が実際に振り込まれるのはそのあとです。売上の数字と手元の現金は別物で、半年を通して預金は減り続けました。7月に追加の融資を実行したのは、この状態を立て直すためです。

開業資金で押さえておきたい3点

  • 融資は相談開始から実行まで時間差がある
  • 開業日に着金しない前提で、つなぎの資金を用意しておく
  • 売上が立っても入金は先。売上と手元資金は別問題

融資は「開業日に間に合わない」前提で資金計画を組んでください。筆者の場合はつなぎの手段があったので回りましたが、なければ開業直後に資金が尽きていた可能性があります。

売上が立っていても、入金までのタイムラグで資金は減り続けます

開業資金の内訳と、開業後に実際に困ったことは、それぞれ別記事にまとめています。

関連記事:税理士開業資金はいくら必要?費用内訳と実額を公開

関連記事:開業してから困ったこと5選|実務知識・資金・孤独

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資金繰り表を自分の事務所のために作ったのは、開業してからでした。もっと早く作るべきでした。

開業半年で一番重かった経費は?

結論として、開業半年で最も重かった経費は税理士会関係の費用でした。売上の多い少ないに関係なく発生するため、体感としての重さは金額以上です。

半年間の経費を金額の大きい順に並べると、次のようになります。

※表は横にスクロールできます

順位 科目 性質
1 税理士会関係の費用 売上に関係なく発生
2 地代家賃 毎月固定
3 ソフトウェア利用料 毎月固定
4 接待交際費 変動
5 消耗品費 変動

これとは別に、開業前後の初期費用として次の2つがかかっています。こちらは実額を公開します。

開業前後の初期費用(実額)

  • 開業費(開業準備のための支出):1,031,520円
  • 工具器具備品(固定資産として計上した設備):611,130円

つまり、売上が1円も立っていない段階で160万円以上が出ていっている計算になります。開業資金を考えるときは、この「開業前に出ていく分」を売上の見込みと切り離して確保しておく必要があります。

開業初年度の経費で最も重いのは、売上と無関係に発生する会費です。売上が落ち込んだ5月も、会費は同じように発生しました。

会費は「売上が立つまで待ってくれない固定費」です

登録時にかかる費用の内訳と、設備の揃え方はこちらにまとめています。

関連記事:税理士登録にかかる費用まとめ|登録免許税・入会金・年会費

関連記事:税理士のPC・デスク環境完全ガイド【開業時に揃えるもの】

税理士YC
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「売上ゼロでも毎月出ていくお金がいくらか」を先に把握しておくと、精神的にかなり違います。

開業して失敗したと感じたことは?

結論として、半年で「これは失敗だった」と感じたことが2つ、「早めに決めておいてよかった」ことが1つあります。どれも、事前に知っていれば避けられたか、迷わずに済んだものです。

Windowsのエディションを間違えて買い直した

筆者はMac中心の環境ですが、e-Tax・eLTAX・その他の税務ソフトを使うためにWindows環境が必要でした。そこでParallels Desktopを導入したのですが、先に安いWindows 11 Homeを購入してしまい、あとからProを買い直すという失敗をしています。

Apple Mシリーズ搭載のMacでParallels Desktopを使う場合、正式な解決策として案内されているのはArm版のWindows 11 ProおよびEnterpriseです。Homeは正式なサポート対象として案内されていません。安く済ませようとした結果、Home分の支出がまるごと無駄になりました。

出典:Parallels サポート「Parallels Desktop for Macを購入しますと、Windowsが一緒についてきますか?」https://kb.parallels.com/jp/9003/(2026年7月時点)

関連記事:税理士のパソコンはMacで大丈夫?税務ソフト(達人など)とWindows環境の現実

デスク環境への初期投資が早すぎた

設備の大半を開業月にまとめて購入しました。デスクトップ・モニター・スキャナといった毎日使うものは必要な投資でしたが、サブのノートPCは、売上が立ってからで十分間に合ったというのが今の評価です。

開業直後は「環境を完璧に整えてから始めたい」という気持ちが強くなります。ただ、実際に業務が始まってみると、使う道具と使わない道具ははっきり分かれました。

専門外はやらないと先に決めた(これはやってよかった)

行政書士登録はしていません。補助金や許認可に関する業務は、自分で抱えずに外注する方針を早い段階で決めました。同じ考え方で、法人申告用のソフト(達人シリーズ)も検討はしましたが、法人の顧問先がまだないため導入を見送っています。

必要だった投資と、後回しでよかった投資

  • 必要だった:毎日使うメインの作業環境(PC・モニター・スキャナ)
  • 後回しでよかった:サブのノートPC
  • 買い直しになった:Windowsのエディション選択ミス
  • 導入を見送った:法人申告ソフト(顧問先が発生してからで間に合う)

必要だった投資と、後回しでよかった投資は分けて考えるべきでした。開業前は、その区別がつきません。

「開業したら全部揃える」ではなく「業務が来てから買う」で間に合うものは、思っているより多いです

関連記事:開業してから困ったこと5選|実務知識・資金・孤独

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失敗の大半は「よく調べずに先に買った」ことが原因でした。急いで買う必要があったものは、意外と少なかったです。

まとめ:税理士開業の現実は、想像とどう違ったか

開業して半年、実際に起きたことを振り返ると、事前の想像と違っていた点は次の3つに集約されます。

  • 売上は右肩上がりにならない:開業直後がピークで、そのあとに谷が来た
  • 融資は開業日に間に合わない:相談から実行までの時間差を埋める資金が必要だった
  • 経費の主役は会費:売上と無関係に発生する固定費が、半年で最も重かった

税理士開業の現実は、順調でも悲惨でもありません。ただ、波があることを知っているかどうかで、同じ数字を見たときの受け止め方はまったく変わります。5月に売上が落ち込んだとき、それが「よくあること」だと知っていれば、判断を誤らずに済んだ場面がありました。

今日からできる3つのこと

  • 開業予定日を、証票の授与式ではなく「登録日」を基準に仮決めする
  • 売上ゼロでも毎月出ていく固定費(会費・家賃・ソフト代)を書き出す
  • 融資の相談を、開業予定日の逆算で早めに始める

月別の売上実額、顧問料の単価、預金残高の推移といった生の数字は、noteにまとめました。無料部分だけでも、開業費の構成比と決算報酬の決め方までは読めます。

関連記事:開業半年の売上・経費・資金繰り|税理士の実数記録(note/前半無料・有料部分1,980円)

開業準備の全体像は、ロードマップ記事から順にたどれます。

関連記事:【完全ロードマップ】税理士開業の始め方|合格から開業初年度までの全手順

税理士登録日と証票の授与式は同じ日ですか?

別の日です。筆者の場合、登録は2026年2月、証票の授与式は3月でした。税理士業務を行えるのは登録された日からなので、開業日は登録日を基準に決められます。

開業直後から売上は立ちますか?

開業する時期によります。筆者は2月開業だったため確定申告期と重なり、開業初月から売上が立ちました。逆に申告期を外して開業する場合は、最初の数ヶ月は売上が立たない前提で資金を用意しておくのが安全です。

創業融資は開業日までに間に合いますか?

筆者の場合は間に合いませんでした。2月に相談を開始し、実行されたのは3月です。開業初期の支出は融資の実行前に発生するため、つなぎの資金を別に用意しておく必要があります。

開業初年度で一番重い経費は何ですか?

筆者の半年間では税理士会関係の費用が最も重い経費でした。売上の有無に関係なく発生するため、固定費として資金計画に組み込んでおく必要があります。

開業時に買わなくてよかったものはありますか?

筆者の場合はサブのノートPCです。毎日使うメインの作業環境は必要でしたが、サブ機は売上が立ってからで十分間に合いました。また、Windowsのエディションを確認せずに購入して買い直した経験もあります。

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