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「税理士として開業したいけれど、結局いくらお金がかかるのか分からない」。開業前にいちばん不安なのは、このお金の全体像ではないでしょうか。求人サイトや一般的な起業情報を見ても、税理士の開業に特化した実額のデータはほとんど出てきません。
この記事では、2026年に開業した筆者が、開業のために実際に支払った費用の全記録(総額約221万円)を費目別に公開します。さらに、あなた自身の条件を入力すると目安金額が自動計算されるシミュレーターも用意しました。
税理士の開業資金とは?開業費用との違いも解説
結論から言うと、税理士の開業資金とは開業時にかかる初期費用と、売上が安定するまでの当面の運転資金を合わせたお金のことです。開業税理士である筆者の経験では、初期費用だけを見て資金計画を立てると、開業後の数か月で資金繰りが苦しくなります。まず「初期費用」と「運転資金」を分けて考えるのが出発点です。
似た言葉に「開業費用」がありますが、この2つは別物です。
この記事の前半では、筆者が実際に支払った「開業費用」の実額を公開します。そのうえで後半では、その実額をベースに、あなたの条件に合わせて「開業資金」の目安を計算できるようにしています。
「いくらかかったか」と「いくら用意すべきか」は別の問い。この記事は両方に答える構成にしました。
【実額公開】税理士開業の費用内訳はいくらだった?【総額約221万円】

結論から言うと、筆者が開業のために支払った費用の合計は実額2,209,511円(約221万円)でした。これは2026年に開業した筆者が、開業前後の2025年10月〜2026年4月に実際に支払った金額を記録から集計したものです。内訳は次のとおりです。
※表は横にスクロールできます
関連記事:税理士登録にかかる費用まとめ|登録免許税・入会金・年会費
関連記事:税理士のPC・デスク環境完全ガイド【開業時に揃えるもの】
逆に、0円で済んだ費目もあります。ここは開業コストを考えるうえで大きなポイントです。
なお、この実額を読むときの注意点が3つあります。第一に、iPhoneやタブレットなど業務とプライベートの兼用機器も全額含めています。第二に、金額は購入時点(2025年10月〜2026年4月)のもので、現在の価格とは異なる場合があります。第三に、入会金・会費や事務所関連の金額は、所属する税理士会や地域によって変わります。
「約221万円」は全部盛りの金額です。次の章で、どこが削れてどこが削れないのかを分解します。
開業資金で「削れない費用」と「削れる費用」はどれ?

結論から言うと、開業費用のうち税理士登録関連だけはほぼ削れない固定費で、それ以外のPC・事務所・ソフトは選び方しだいで大きく圧縮できます。筆者の約221万円のうち、削れない部分は実は40万円弱。残りの大半は「どこまでこだわるか」の選択でした。
削れない費用:税理士登録関連の約36万円
税理士として開業するには税理士登録が必須で、ここにかかる費用は自分の意思では減らせません。登録免許税6万円と登録手数料5万円(合計11万円)は全国一律で、日本税理士会連合会の公表資料(https://www.nichizeiren.or.jp/prospects/entry/howto/)で確認できます(2026年7月時点)。これに所属する税理士会・支部への入会金・初年度会費が加わり、筆者の場合は登録関連の合計が約36万円でした。
金額の詳しい内訳と支払いのタイミングは、登録費用の記事で解説しています。
関連記事:税理士登録にかかる費用まとめ|登録免許税・入会金・年会費
削れる費用:PC・事務所・ソフトは選択しだい
一方で、それ以外の費目は工夫の余地が大きいところです。筆者の実額が膨らんだ理由と、削る場合の考え方を正直に書きます。
つまり、最小構成の自宅開業なら、開業費用は筆者の半分以下に抑えることも現実的です。ただし、PCとスキャナのように業務効率へ直結する投資は、削りすぎると後から効いてきます。「削る費目」と「投資する費目」を意識して仕分けるのがコツです。
筆者は道具にお金をかけた自覚があります。そこは「必要額」ではなく「筆者の選択」として読んでください。
あなたの開業資金はいくら?目安シミュレーター【自動計算】
ここまでの実額をベースに、あなたの条件で開業資金の目安を自動計算できるシミュレーターを用意しました。必ずかかる費用は最初から計上済みで、人によって変わる費用はチェックのON/OFFと金額の書き換えで調整できます。金額を変えるたびに合計が自動で更新されます。
開業資金 目安シミュレーター
1.必ずかかる費用(金額は書き換えできます)
2.選んで足す費用(必要な項目にチェック)
3.当面の運転資金
0 円
※初期値は全国一律の法定費用と筆者(2026年開業)の実額をもとにした参考金額です(2026年7月時点)。入会金・会費は税理士会・支部により、その他の費用も条件により異なります。本シミュレーターは簡易的な目安であり、金額を保証するものではありません。
初期値は、全国一律の法定費用(登録免許税・登録手数料)と筆者の実額をもとにした参考金額です。入会金・会費は所属する税理士会・支部によって、事務所関連は地域や物件によって大きく変わるため、ご自身の条件に合わせて書き換えてください(2026年7月時点の情報にもとづく簡易計算であり、金額を保証するものではありません)。
数字を眺めるより、自分の条件で一度計算してみるのがいちばん早いです。
開業資金はどう準備する?運転資金の考え方
結論から言うと、開業資金は初期費用だけでなく「売上が安定するまでの運転資金」まで含めて準備するのが安全です。開業直後から顧問料が十分に入るケースはまれで、筆者も開業初年度は売上より支出が先行する期間がありました。
運転資金の目安は「月々の生活費+事務所の固定費(家賃・通信・会費など)×数か月分」で考えます。何か月分を見るかは営業の見込みによりますが、シミュレーターでは月数を自由に変えて試算できるようにしています。
自己資金で足りない場合に備えて、日本政策金融公庫の創業融資など、開業者向けの制度も存在します。利用の是非は事業計画によるため、ここでは「そうした選択肢がある」ことの紹介にとどめます。
開業半年時点の売上・経費・営業活動の実績は、すでに公開しています。
関連記事:税理士開業のリアル【開業半年の実録】売上・営業・失敗談まとめ
関連記事:【完全ロードマップ】税理士開業の始め方|合格から開業初年度までの全手順
初期費用は一度きりですが、運転資金は毎月減っていきます。怖いのは実は後者です。
まとめ|税理士の開業資金の内訳と必要額の考え方
税理士の開業資金の内訳は、「削れない登録関連」と「選択しだいの設備・環境費」、そして「当面の運転資金」の3つに分けて考えるのがポイントです。最後に要点を整理します。
金額はあくまで筆者のケースであり、税理士会・地域・働き方によって変わります。この記事のシミュレーターで、ぜひご自身の条件の目安を計算してみてください(2026年7月時点)。
登録費用の詳細や、開業までの全体の流れは、以下の関連記事もあわせてどうぞ。
関連記事:税理士登録にかかる費用まとめ|登録免許税・入会金・年会費
関連記事:税理士登録の流れを解説|必要書類・面接・登録までの期間
関連記事:税理士のPC・デスク環境完全ガイド【開業時に揃えるもの】
税理士の開業資金はいくら必要ですか?
条件によって大きく変わりますが、2026年に開業した筆者の実額は合計約221万円でした(登録関連約36万円・PC/デスク環境約91万円・事務所関連約69万円など)。自宅開業・最小構成であれば、これより大幅に抑えることも可能です。
自宅開業なら開業資金はいくらまで抑えられますか?
自宅開業の場合、筆者の実額のうち事務所関連の約69万円がほぼ不要になり、PC・周辺機器も最小構成にすれば、削れない登録関連(筆者の場合約36万円)+数十万円程度からのスタートも現実的です。正確な金額は本文のシミュレーターでご自身の条件を入力してご確認ください。
税理士登録の費用だけでいくらかかりますか?
全国一律の登録免許税6万円・登録手数料5万円(合計11万円)に、所属する税理士会・支部への入会金・初年度会費が加わります。筆者の場合、登録関連の合計は約36万円でした。入会金・会費は税理士会によって異なるため、登録予定の会の公表資料でご確認ください。
会計ソフトや税務ソフトは無料で始められますか?
筆者の場合、会計ソフトはマネーフォワードの公認メンバー登録により1年間無料で利用でき、税務ソフトは開業初期は個人の顧問先のみだったため国税庁の確定申告書等作成コーナー(無料)で対応しました。ただし条件は変わる可能性があるため、最新情報を各公式サイトでご確認ください。
開業資金には運転資金も含めるべきですか?
はい。開業直後は売上より支出が先行しやすいため、初期費用に加えて「月々の生活費+固定費×数か月分」の運転資金まで含めて準備するのが安全です。本文のシミュレーターでは運転資金も含めた目安を計算できます。