開業税理士の会計・業務ソフト選定ガイドのイメージ図。自分用と顧問先用でソフトを分けて選ぶことを示すインフォグラフィック。

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開業税理士の会計・業務ソフト選定ガイド【自分用+顧問先用】

本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれます。掲載内容は開業税理士である筆者の実体験に基づく感想で、提携の有無で評価を変えていません。料金・制度は2026年7月時点の情報で、最新・正確な内容は各公式サイトや国税庁等の一次資料でご確認ください。

会計ソフトは開業税理士にとって「自分の事務所を回す道具」であると同時に「顧問先に導入をおすすめする商品」でもあります。この2つは選び方の基準がまったく違うのに、いざ調べると「税理士におすすめの会計ソフト」の情報がごちゃ混ぜになっていて、結局どれを自分用に使い、どれを顧問先にすすめればいいのか分からない——開業準備中の筆者もそこでかなり迷いました。

この記事では、開業税理士である筆者が「自分の経理」と「顧問先への導入」で実際にどう使い分けているかをベースに、会計・業務ソフトの選び方の全体像を整理します。個々のソフトの詳細比較は別記事に譲り、まずは"地図"として読んでください。

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税理士YC

中卒・元パチプロ。10年間の受験生活を経て税理士になった、開業したての税理士です(2026年2月開業)。「普通のルート」を通ってこなかったからこそ分かる、開業のリアルや失敗を発信しています。

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会計ソフトは「自分用」と「顧問先用」の2軸で考える

開業税理士の会計ソフト選びは、「自分の事務所の経理に使うソフト」と「顧問先にすすめるソフト」を分けて考えるところから始まります。この2つは求める要件が違うため、1本の物差しで選ぶとどこかに無理が出ます。

同じ「会計ソフト」でも、自分用は"自分が楽できるか"、顧問先用は"その会社に合うか+自分が巡回・チェックしやすいか"で選ぶ基準がまるで違います。

会計・業務ソフトとは、仕訳の記帳から試算表・決算書の作成、申告書の作成までを支援するソフトウェアの総称です。開業税理士が関わるソフトは、大きく次の3種類に分けて考えると整理しやすくなります。

  • 記帳・自計化ソフト:顧問先が日々の取引を入力する(freee・マネーフォワード・弥生 など)
  • 申告書作成ソフト:税理士が申告書を作成・電子申告する(達人・JDL・魔法陣 など)
  • 業務支援ソフト:スキャン・証憑保存・データ共有など周辺業務(ScanSnap・クラウドストレージ など)

筆者の場合は、自分の事務所の経理にはマネーフォワードを、顧問先にはfreeeを中心にすすめるという使い分けをしています。なぜこうなったのかを、次の章から具体的に説明します。

まずは全体像を一覧にしておきます。詳細な比較はそれぞれの記事に用意しているので、気になるソフトはそちらへ進んでください。

※表は横にスクロールできます

ソフト 主な用途 提供形態 費用 詳細記事
freee会計 顧問先の記帳・自計化 クラウド 初期費用0円・月額制(+従量課金) freeeが向いている事務所・顧問先とは【顧問先に多数導入した税理士の視点】
マネーフォワード クラウド 自分の経理/顧問先 クラウド 初期費用0円・月額制 マネーフォワードクラウドが向いている事務所・顧問先とは【MF公認メンバーの開業税理士が解説】
弥生 既存顧問先向け クラウド/デスクトップ 初年度無料〜(青色申告オンライン)/買い切り型あり 弥生会計はまだアリか?既存顧問先との相性で決める

3社の詳細なスペック比較は、別記事のクラウド会計ソフト比較|freee・マネーフォワード・弥生【税理士視点】でまとめています。

税理士YC
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「税理士におすすめの会計ソフト」って情報、自分用と顧問先用が混ざってるから迷うんですよね。まず2軸に分けるだけでかなりスッキリします。

【顧問先用】会計ソフトはfreee・マネーフォワード・弥生から選ぶ

顧問先にすすめる記帳ソフトは、クラウド会計のfreee・マネーフォワード、そして従来型の弥生の3択で考えるのが現実的です。どれが一番良いかではなく、その顧問先の業種・ITリテラシー・既存の環境に合うかで選ぶのがポイントです。

freeeが向いている顧問先

freeeは、経理の知識が少ない事業者でも入力しやすい設計になっているのが特長です。筆者が顧問先にfreeeをすすめる大きな理由のひとつが、ScanSnapでスキャンした証憑をそのままfreeeに取り込んで自動で仕訳候補を作れるという、ペーパーレスとの相性の良さです。領収書の山を抱えた事業者ほど、この自動化の恩恵が大きくなります。

スキャン運用の詳細はScanSnap iX2500レビュー|税理士事務所のペーパーレス実運用でも触れています。freeeが具体的にどんな事務所・顧問先に向くかは、freeeが向いている事務所・顧問先とは【顧問先に多数導入した税理士の視点】で顧問先に多数導入している税理士の視点から詳しく書いています。

freeeの詳細を見る

マネーフォワードが向いている顧問先

マネーフォワードは、銀行・クレジットカードなどの明細連携が強く、複数のサービスをまたいでお金の動きを把握したい事業者に向いています。会計だけでなく請求・給与など周辺サービスとまとめて使いたいケースにも合います。詳しくはマネーフォワードクラウドが向いている事務所・顧問先とは【MF公認メンバーの開業税理士が解説】へ。

マネーフォワード クラウドを見る

弥生が向いている顧問先

すでに弥生で長年記帳している顧問先を、無理にクラウドへ移す必要はありません。既存の運用が回っているなら、弥生の継続も十分に合理的な選択です。判断の分かれ目は弥生会計はまだアリか?既存顧問先との相性で決めるでまとめています。

顧問先ソフトを選ぶときのチェックポイント

  • その顧問先の業種・取引量に対して機能が過不足ないか
  • 事業者本人が入力を続けられるUIか
  • 自分(税理士)が巡回・チェックしやすいか
  • 証憑保存・電子帳簿保存法への対応がしやすいか
税理士YC
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顧問先用は「その会社に合うか」が9割です。自分が使い慣れてるからって全部同じソフトに寄せると、どこかで無理が出ます。

【自分用】事務所の経理・申告に使うソフトの選び方

自分の事務所の経理・申告に使うソフトは、「自分が毎月ラクに回せるか」を最優先で選んで問題ありません。顧問先のように相手都合を考える必要がなく、自分が使いやすいものを選べるからです。

筆者は自分の事務所の経理にマネーフォワードを使っています。日々の入力にそれほど時間をかけたくなかったので、明細連携で自動化できる範囲が広いこと、そして自分が顧問先にも触れる機会が多いソフトを自分でも使っておくと、操作感を体で覚えられるという理由からこの選択になりました。

申告ソフトは「開業初期」と「法人顧問が付いてから」で分ける

自分の申告書作成ソフトは、開業初期からいきなり高価な申告ソフトを揃える必要はありません。個人の所得税・消費税の申告なら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で十分に対応できるからです。実際、筆者も開業初期は所得税・消費税の申告を作成コーナーで済ませていました。

申告ソフトの導入は、法人の顧問先が確定してからでも遅くありません。 法人税申告に対応するソフトが必要になるのは、法人顧問を持ってからだからです。筆者はこのタイミングで、コストパフォーマンスの良い達人シリーズを導入しました。開業初期の固定費をむやみに増やさずに済んだ実感があります。

  • 開業初期(個人の所得税・消費税):国税庁の確定申告書等作成コーナーで対応
  • 法人顧問が付いてから:達人シリーズなどコスパの良い申告ソフトを導入

国税庁の確定申告書等作成コーナーはこちら:https://www.keisan.nta.go.jp/

証憑のペーパーレス化については、ScanSnap iX2500でスキャンし、クラウド会計・クラウドストレージに保存する運用にしています。スキャナの選び方はScanSnap比較|iX2500・iX2400・iX1300・SV600どれを選ぶ?を参照してください。

税理士YC
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自分用は好きなの使えばいいんですけど、「顧問先にすすめるソフトを自分でも触っておく」のは地味に効きます。聞かれたときに実感で答えられるので。

会計・業務ソフトの費用はどれくらい?

会計・業務ソフトの費用は、「事務所側が負担するもの」と「顧問先側が負担するもの」を分けて把握するとわかりやすくなります。クラウド会計はいずれも初期費用0円・月額(または年額)制で、プランのグレードによって使える機能が変わる料金体系です。

代表的な目安として、マネーフォワード クラウドの法人向けは「ひとり法人プラン」が税込年額32,736円から(公式・2026年7月時点)。freeeは基本料金に加えてユーザー数や取引量に応じた従量課金が発生する場合があり、弥生は「やよいの青色申告 オンライン」が初年度無料(2026年1月に料金改定)、会計ソフトはデスクトップの「弥生会計 26」やクラウドの「弥生会計 Next」があります。

料金は改定・キャンペーンで変わりやすいため、契約前に必ず公式サイトで最新の金額を確認してください。 各プランを横並びで比較したものはクラウド会計ソフト比較|freee・マネーフォワード・弥生【税理士視点】にまとめます。

費用を考えるときの整理

  • 月額×12でざっくり年間コストを出す
  • 顧問先負担と事務所負担を分ける
  • 「安さ」より「入力・チェックにかかる時間の削減」で判断する
税理士YC
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ソフト代そのものより、記帳やチェックにかかる"時間"のほうがずっと高くつきます。そこを減らせるかで見たほうがいいです。

ソフト選定でよくある失敗と判断基準

ソフト選びでありがちな失敗は、「全顧問先を自分の好きな1本に統一しようとする」ことと「初期費用の安さだけで選ぶ」ことの2つです。どちらも短期的にはラクに見えて、あとで運用がしんどくなります。

ありがちな失敗

  • 事業者の実態を見ずに、税理士側の都合でソフトを強制する
  • 料金の安さだけで選び、必要な機能が足りずに乗り換えるはめになる
  • 既にうまく回っている顧問先の環境を、理由なくクラウドへ移そうとする

判断基準はシンプルで、「その顧問先が入力を続けられるか」「自分がチェックしやすいか」「電子帳簿保存法など制度対応がしやすいか」の3点に立ち返ることです。開業直後の届出まわり(開業届・インボイス登録など)とソフトの関係は税理士自身の開業届・青色申告・インボイス登録まとめでも触れています。

税理士YC
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「自分が使いたいソフト」と「その顧問先に合うソフト」がズレることは普通にあります。そこを割り切れると選定がラクになります。

開業税理士の会計ソフトの選び方まとめ

最後に、開業税理士の会計ソフトの選び方を整理します。

  • まず「自分用」と「顧問先用」の2軸に分ける
  • 顧問先用はfreee・マネーフォワード・弥生から、その顧問先に合うものを選ぶ
  • 自分用は"自分が毎月ラクに回せるか"を最優先で選ぶ
  • 申告ソフトは開業初期は国税庁の作成コーナー、法人顧問が付いてから導入でも遅くない
  • 費用は事務所負担と顧問先負担を分け、削減できる時間で判断する

どのソフトが自分の事務所・顧問先に合うかは、実際の機能を横並びで見ると判断しやすくなります。3社の詳細比較はクラウド会計ソフト比較|freee・マネーフォワード・弥生【税理士視点】にまとめているので、次はそちらを読んでみてください。

顧問先への導入を具体的に検討するなら、まずは各サービスの公式情報を確認するのがおすすめです。

freee公式サイトを見る

マネーフォワード クラウドを見る

顧問先に会計ソフトを強制してもいい?

強制はおすすめしません。事業者本人が入力を続けられること、税理士側がチェックしやすいことの両方が満たせるソフトを、相談しながら選ぶのが現実的です。

freeeとマネーフォワード、税理士的にはどっち?

どちらが優れているという話ではなく、顧問先の業種・ITリテラシー・既存環境で使い分けます。筆者は証憑の自動化(ScanSnap連携)を重視する顧問先にはfreee、自分の経理にはマネーフォワードを使っています。

開業したてで申告ソフトは買うべき?

個人の所得税・消費税なら国税庁の確定申告書等作成コーナーで対応でき、開業初期から高価な申告ソフトを揃える必要はありません。法人顧問が確定してから、コスパのよい申告ソフトを導入しても遅くありません。

クラウドとインストール型、どっちが安い?

料金体系が異なるため一概には言えません。クラウドは月額制で常に最新、インストール型は買い切り寄りだが更新対応が必要、という違いを踏まえて総コストで比較してください(各社公式の最新料金を確認)。

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