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「税理士の仕事用にパソコンを買いたいけれど、メモリは何GBあれば足りるのか」。開業準備でPCを選ぶとき、多くの人がここで手を止めます。安すぎる8GBを選んで後悔したくないし、かといって高スペックにお金をかけすぎるのも避けたい——その気持ちはよく分かります。
結論から言うと、税理士のPCメモリは16GBが基準 です。税理士業務が中心なら16GBで十分、ブログ運営や動画編集など複数の作業を同時にこなすなら24GBが安心、という線引きになります。この記事では、開業税理士である筆者自身のMac(24GB)の実測データも公開しながら、8GB・16GB・24GBの違いと選び方を整理します。
税理士のPCメモリは何GB必要?結論は「16GB」、多タスクなら「24GB」
税理士のPCメモリは、業務が中心なら16GB、複数の作業を同時にこなすなら24GBが目安です。現在売られているMacはメモリの下限が16GBに引き上げられており、8GBという選択肢自体がほぼ姿を消しました。つまり「8GBにすべきか」で悩む段階は、実はもう終わっています。
開業税理士である筆者は、Mac(メモリ24GB・ストレージ512GB)にWindowsを載せて日々の業務を回しています。その実感として、クラウド会計や申告書作成といった税理士業務そのものは16GBで快適に動きます。24GBが効いてくるのは、業務と並行してブログを書いたり動画を編集したりと、複数のアプリを同時に走らせるようになってからです。
まずは各メモリ帯の全体像を、下の比較表で確認してください。
「とりあえず安いのでいいや」で8GBを選ぶと、あとで買い替える羽目になりがちです。メモリは後から増やせないので、最初が肝心ですよ。
メモリ(RAM)とは?税理士のPC選びで効く理由
メモリ(RAM)とは、パソコンが作業中のデータを一時的に広げておく"作業机"のような部品です。机が広いほど、書類(アプリやファイル)をたくさん広げたまま同時に作業できます。逆に机が狭いと、一度しまってから別の書類を出す——という動きが増え、動作がもたつきます。
税理士のPC選びでは、CPU・メモリ・SSD(ストレージ)の3つがよく話題になりますが、役割は別物です。ざっくり言うと、CPUは処理の速さ、メモリは同時に扱える作業量、SSDは保存できる容量 を担います。会計ソフトを開きながらブラウザで調べ物をし、PDFの資料も並べて——という税理士の使い方は「同時に扱う作業量」が多いため、メモリが効いてくる場面が多いのが特徴です。
なお、メモリとストレージ(SSD)は混同されがちですが別物です。「512GB」はSSDの保存容量、「16GB」はメモリの作業量で、単位は同じGBでも意味がまったく違います。
「GBが大きいほうがいい」とだけ覚えると、メモリとSSDを取り違えます。数字の意味を分けて考えると、失敗しにくくなります。
税理士業務でメモリを使う場面【クラウド会計・申告ソフト・仮想環境】
税理士のPCでメモリを多く消費するのは、主にクラウド会計ソフト・申告ソフト・仮想環境(MacでWindowsを動かす場合)の3場面です。どれも税理士なら日常的に触れるものばかりで、ここが16GB/24GBを分ける判断材料になります。
1つ目はクラウド会計です。freeeやマネーフォワードはブラウザ上で動くため、顧問先ごとにタブを開いていくとメモリ消費がじわじわ増えます。会計データそのものより、開きっぱなしのタブの数がメモリを食うというのが実感です。2つ目は申告ソフト。達人などの申告ソフトはWindows専用のデスクトップアプリ で、Macでは動きません(この点は後半で詳しく触れます)。3つ目が仮想環境です。筆者のようにMacにWindowsを載せて使う場合、Windowsに割り当てるぶんのメモリが別途必要になります。
各ソフトの詳しい動作環境は、freee・マネーフォワードなど各社の公式サイトで最新情報を確認してください。ブラウザやOSの対応状況は随時更新されます。
「会計ソフトは軽いから8GBで平気」と思われがちですが、税理士は"何個も同時に開く"のが普通なので、そこがメモリを食うポイントなんです。
【比較表】8GB・16GB・24GBでできること・きついこと
8GB・16GB・24GBの違いを、税理士の使い方に沿ってまとめました。結論としては、16GBがバランスの取れた基準で、同時作業が多い人だけ24GBを検討する形になります。
※表は横にスクロールできます。

| 比較軸 | 8GB | 16GB(本命) | 24GB以上 |
|---|---|---|---|
| 向いている人 | ― | 税理士業務が中心の人 | 業務+ブログ・動画編集など同時作業が多い人 |
| 現行Macでの選択 | 設定なし(16GBが下限) | ◎ MacBook Air/Mac mini | ◎ MacBook Air/Mac mini |
| クラウド会計(多タブ) | △ タブが増えると不安 | ◎ 快適 | ◎ 余裕 |
| 申告ソフト(達人等・Windows専用) | メモリ帯に関係なくMacは別Windows環境が必要 → 詳細は後述 | 同左 | 同左 |
| ブログ・動画編集との同時作業 | ✕ | ◯ 単体なら快適 | ◎ 同時でも安定 |
| 価格の目安(2026年7月時点・Apple公式) | ― | Air 224,800円/mini 170,800円 | mini 206,800円(+メモリCTO) |
| 商品リンク | あえて選ぶ理由なし | Amazonで見る | Amazonで探す |
※価格は税込・2026年7月時点のApple公式ストア価格です。2026年6月にAppleの価格改定があったため、最新価格・在庫はApple公式ストア(https://www.apple.com/jp/shop/buy-mac/macbook-air / https://www.apple.com/jp/shop/buy-mac/mac-mini)でご確認ください。
表の「達人」の行だけ、8/16/24GBで差がありません。これはメモリの問題ではなく「MacかWindowsか」というOSの問題だからです。ここは記事の後半で詳しく説明します。
税理士のPCで8GBはもう選ばない|現行Macは16GBが下限
税理士のPCで8GBを選ばないほうがいい理由はシンプルで、現在のMacにはそもそも8GB構成が存在せず、16GBが最低ラインになっているからです。2024年以降のApple Silicon世代でメモリの下限が引き上げられ、MacBook AirもMac miniも16GBスタートに統一されました。
もちろん、中古PCや一部のWindows格安ノートには今も8GBモデルがあります。ネット閲覧やメール中心なら8GBでも動きます。ただ税理士の実務では、クラウド会計を複数タブで開いたうえにExcelやPDFも並べるという使い方が普通なので、8GBだと切り替えのたびにもたつき、ストレスが積み上がります。数千円をケチって8GBを選び、1年で買い替える のは、いちばん高くつくパターンです。
「8GBでどこまでできるのか」をもっと具体的に知りたい方は、個別記事で詳しく検証しています。
関連記事:メモリ8GBで税理士業務はできる?【できる業務・きつい業務を正直に切り分け】
8GBは「安物買いの銭失い」になりやすい帯です。現行Macなら最初から16GBなので、そこは心配いりません。
税理士に最適なのは16GB|MacBook Air・Mac miniのおすすめ構成
税理士業務が中心の人にとって、最もバランスが良いのは16GBです。クラウド会計を複数タブで開き、Excel・PDFを並べ、申告書の作業をする——この程度なら16GBで快適に動きます。筆者の周りの開業税理士を見ても、16GBを標準に選んでいる人が多い印象です。
具体的な機種としては、持ち運ぶならMacBook Air(M5)、据え置きで安く済ませたいならMac mini(M4)が定番です。どちらも16GB/512GBの構成を選べば、税理士業務のメインマシンとして長く使えます。ストレージは512GBあれば、会計データや資料を保存しても当面は余裕があります(この点は筆者の実測で後述します)。
ノートで完結させたいならMacBook Air、自宅の机に据えて安く抑えたいならMac mini、と考えると選びやすいです。下に両方の商品リンクを置いておきます。
より詳しいおすすめ機種の選び方は、個別記事で解説する予定です。
関連記事:コスパ最強はメモリ16GB|開業税理士におすすめのPC具体機種
「税理士の仕事だけなら16GBで十分」——これが筆者の実感です。ここで無理に上位モデルを狙う必要はありません。
24GBが向いている人|ブログ運営・動画編集など複数タスクを同時にこなす人
24GBが向いているのは、税理士業務に加えてブログ運営・動画編集・SNS発信などを同時に走らせる人です。逆に言えば、業務だけなら24GBは過剰で、16GBで足ります。メモリ帯を1つ上げる判断基準は「同時にいくつの重い作業を走らせるか」にあります。
筆者自身は24GBを使っています。理由は、税理士業務と並行してブログを書き、SEOツールを常駐させ、時には動画も編集するからです。実際、複数のアプリを同時に立ち上げるとメモリ使用が20GBを超え、スワップ(メモリが足りずSSDを一時的に使う動作)も発生します。そのためさらに上位モデルへの買い替えも検討中 です。この実測は次のセクションで公開します。
具体的な機種は16GBと同じくMacBook Air(M5)とMac mini(M4)で、メモリを24GBにアップグレードした構成になります。Mac mini(M4)の24GB/512GBはApple公式で206,800円(2026年7月時点・税込)で、16GBとの差額はメモリCTOぶんの+36,000円です(出典:https://www.apple.com/jp/shop/buy-mac/mac-mini)。
Mac mini(M4)の24GB構成はApple公式サイトでのカスタム構成(CTO)のため、Amazonなどの量販ルートでは取り扱いがありません。24GBのMac miniを選ぶ場合は、Apple公式サイトでの購入になります(2026年7月時点)。
24GB以上が本当に必要になるケース(仮想環境・多画面・ローカル処理など)は、個別記事でさらに掘り下げています。
関連記事:メモリ24GB・32GBが必要な人|税理士の実測で分かる境界線
筆者が24GBを選んだのは「税理士だから」ではなく「ブログや動画も同時にやるから」です。用途で決めるのが正解ですよ。
【実測公開】筆者のMac(24GB)の実際のメモリ・ストレージ使用状況
ここでは、開業税理士である筆者が実際に使っているMac(24GB・512GB)のメモリとストレージの実測値を公開します。カタログの数字より、実際に使っている人の画面のほうが参考になるはずです。
まずはメモリの使用状況です。下は、筆者のMacのアクティビティモニタ(メモリの使用状況を見る画面)のスクリーンショットです。

物理メモリ24GBに対して、使用済みが20.89GB、スワップ使用領域が6.41GB。内訳を見ると、Parallelsで動かしているWindows 11が6.61GB、SEOツール(Rank Tracker)が5.23GBを使っています。税理士業務にブログ運営のツールや仮想環境が重なると、24GBでも使い切ることが分かります。これが「複数タスクを同時にやるなら24GB、さらに上も検討」と筆者が言う根拠です。
一方で、税理士業務だけならここまでメモリを使いません。上の数字は、業務とブログ運営を同時に走らせた"重い"状態です。業務中心の使い方なら16GBでも収まる、という裏返しの証明にもなっています。
次にストレージ(SSD)です。

512GBのうち使用済みは264.86GB。約半分に収まっており、229GB以上の空きがあります。会計データや顧客資料はDropboxやGoogle Workspaceなどのクラウドに保存するため、PC本体のSSDに大量のデータを抱える必要はありません。ただし、256GBではアプリ・システム・作業ファイルですぐに埋まります。実測でも本体ストレージを264.86GB使用しており、256GBには収まりません。クラウド保存を前提としても、512GBがちょうどいい容量です。「16GB/512GB」を基本構成として推奨するのは、この実測にもとづく判断です。
あわせて読みたい:クラウドストレージはDropboxとGoogle Workspaceどっちにする?【無料枠との違いも】
「24GBでもスワップが出るの?」と驚かれるかもしれません。でもこれは、業務にブログ運営を"全部乗せ"した状態です。税理士業だけなら、ここまで盛りません。
達人などWindows専用ソフトはどうする?Macは別Windows機かリモート運用
ここは税理士のPC選びで一番の落とし穴です。達人(税務申告ソフト)などのWindows専用ソフトは、Macでは動きません。MacBook AirやMac miniをどれだけメモリ増やしても、この事実は変わりません。表の「達人」の行が全メモリ帯で同じだったのは、これがメモリではなくOSの問題だからです。
対処法は2つあります。1つは達人用に別途Windowsパソコンを1台用意する 方法。もう1つは、Macに仮想環境(Parallelsなど)を入れてWindowsを動かすか、事務所などに置いたWindows機をリモートで操作する方法です。筆者はMacにParallelsでWindowsを載せて運用していますが、達人のような重い申告ソフトを本格的に使うなら、専用のWindows機を別に持つほうが安定します。
「Macで税理士業務は本当に大丈夫なのか」「達人はどうするのか」を具体的に知りたい方は、こちらの記事で筆者の実運用をまとめています。
あわせて読みたい:税理士のパソコンはMacで大丈夫?税務ソフト(達人など)とWindows環境の現実
「Macにすれば全部解決」ではありません。申告ソフトだけはWindowsが要る、というのは最初に知っておいてほしいポイントです。
メモリ以外に確認したいスペック|CPU・SSD(ストレージ)
メモリばかりに気を取られがちですが、CPUとSSD(ストレージ)もあわせて確認しておくと失敗しません。とはいえ、現行のMacは標準構成でも税理士業務には十分な性能があるので、神経質になる必要はありません。
CPUは、MacBook Air(M5)もMac mini(M4)も標準のチップで税理士業務なら問題ありません。SSDは、会計データや顧客資料を扱うなら512GBを基準にすると安心です。256GBでも動きますが、資料が増えると手狭になりがちなので、長く使うなら512GBを選んでおくと余裕があります。筆者の実測でも、512GBで約半分の使用に収まっていました。
PC本体だけでなく、モニターやデスク周りも含めた開業時の環境づくりは、こちらのガイドで全体像を整理しています。
あわせて読みたい:税理士のPC・デスク環境完全ガイド【開業時に揃えるもの】
あわせて読みたい:税理士のモニター比較|27インチ4Kデュアルが結論
メモリだけ盛ってSSDが256GBだと、あとで容量に困ることがあります。バランスで見るのがコツです。
よくある質問(FAQ)
税理士のパソコンはメモリ16GBで足りますか?
税理士業務が中心なら16GBで十分です。クラウド会計を複数タブで開き、Excel・PDFを並べる程度なら快適に動きます。ブログ運営や動画編集など複数の重い作業を同時にこなす場合のみ、24GBを検討してください。
メモリ8GBでは税理士業務はできませんか?
まったくできないわけではありませんが、おすすめしません。現行のMac(MacBook Air・Mac mini)は16GBが下限で、8GB構成自体がありません。中古やWindows格安機の8GBは、多タブ運用でもたつきやすく、買い替えが早まる傾向があります。
達人などの申告ソフトはMacで使えますか?
達人などのWindows専用ソフトはMacでは動きません。Macを使う場合は、別途Windowsパソコンを用意するか、仮想環境やリモート操作でWindowsを動かす必要があります。詳しくは「税理士のパソコンはMacで大丈夫?」の記事で解説しています。
MacBook AirとMac miniのどちらを選べばいいですか?
持ち運ぶならMacBook Air、自宅や事務所の机に据え置いて価格を抑えたいならMac miniが向いています。税理士業務が中心ならどちらも16GB/512GBで十分です。
メモリは後から増やせますか?
Apple Silicon搭載のMacは、メモリが本体に組み込まれており後から増設できません。購入時に必要なメモリ量を選んでおく必要があるため、迷ったら16GB、同時作業が多いなら24GBを選んでおくと安心です。
まとめ|税理士のパソコンメモリは何GBが正解か
税理士のパソコンメモリは何GB必要かという問いへの答えは、税理士業務が中心なら16GB、ブログ運営や動画編集など複数の作業を同時にこなすなら24GBです。8GBは現行Macに設定がなく、あえて選ぶ理由はありません。
筆者は24GBを使っていますが、それは税理士業務にブログ運営や動画編集を重ねているからで、業務だけなら16GBで十分快適です。実測でも、業務中心なら16GBに収まり、512GBのストレージも約半分の使用にとどまっていました。まずは16GBを基準に、自分の使い方に同時作業がどれだけ乗るかで24GBを検討する——この順番で選べば失敗しません。
持ち運ぶならMacBook Air、据え置きで安く抑えるならMac mini。どちらも16GB/512GBを基本に選んでおけば、開業後のメインマシンとして長く使えます。